第70期王座戦五番勝負第2局の感想

戦型は角換わりになりました。ここまで角換わりが続くと、二人とも藤井聡太竜王対策を念頭に置いた戦型選択なのではないかという気がしてきます。

後手永瀬拓矢王座は、飛車側の端歩を受けない形を選びました。
後手番でも先攻するできる代わりに先手玉が広くなります。

30分も経たないうちに70手近く進みました。永瀬王座が研究の局面に誘導することに成功した形ですが、ノータイムで追随する豊島九段も研究が行き届いているのがわかります。

後手は巧みな銀遣いで飛車を捕まえることに成功しましたが、敵玉の反対側に金銀が残る形になってしまいました。これはものすごく筋の悪い形で、まずマネしないほうがいい形です。

豊島九段が優勢に見えましたが、2時間52分の大長考で指した▲24桂が疑問でした。
部分的には押し切れる順があるのですが、桂馬を渡したために、自陣への馬の利きがなくなると、自玉が頓死してしまいます。これで千日手になりました。

指し直し局はまたも角換わり。ただ、今度は後手豊島九段が玉側の端歩を手抜いて棒銀で先攻しました。先手が頻出の継ぎ歩をしたところで、後手に疑問手が出ました。角を犠牲に飛車をさばかれるのを嫌って飛車を取り合ったのですが、盤上に残ったのが先手の馬と後手の角ということになり、この差が逆転できず先手が押し切りました。

指し直し局の持ち時間は、千日手局の消費時間から、豊島九段1時間、永瀬王座2時間19分で1時間以上の差があり、これが豊島九段には厳しかったようです。
腰掛銀ではなく棒銀を採用したのも、持ち時間の不利を補うための選択かもしれません。

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