里見香奈女流四冠のプロ編入試験受験について

女流棋士の里見香奈女流四冠が5月のプロ公式戦で勝利し、直近の成績が10勝4敗となり、プロ編入試験の受験資格「10勝以上かつ勝率6割5分以上」をクリアしました。

里見女流四冠は編入試験を受験するかどうか「保留」としていましたが、6月24日に、受験を申請しました。8月から編入試験が始まります。

是非とも合格して史上初の女性のプロ棋士となって頂きたいですが、実は、合格した後が大変です。スケジュールが恐ろしく過密になるのです。

里見女流四冠は昨年、女流棋戦だけで50局の対局がありました。プロ棋士になると、ここに大体20局くらい追加されます。これはすでに年間最多対局者並です。勝ち抜いていけばどんどん増えます。また、編入時はフリークラスですが、10年以内にいいとこどり6割5分以上の成績を上げないと引退になります。しかし、フリークラスを抜けると今度は、順位戦の15局くらいが追加されます。

つまり、最低でも年間70~80対局をこなし、活躍次第では90局~100局に達します。
少なくとも女流タイトルは絶対に失うつもりはないでしょうから、開催地への移動、前夜祭、戴冠式もあります。マスコミの攻勢もすごいでしょうし、ファン向けのイベントもあることを考えれば、プライベートは本当にほぼなくなると見てもいいのではないでしょうか。

このことは、制度を知った時点で把握していたのでしょう。だから、当初「保留」とし、決断まで時間を要したのだと思います。

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