「3手の読み」を忘れずに

今回の令和五年度「ひらかた将棋イベント」では、詰み以外で勝ちを拾った生徒も多かったようです。具体的には時計切れと二歩で、当教室の生徒だけでも4件くらい報告を受けました。

二歩は有段者でもまれに打ちますので、棋力が向上してからも、ずっと気を付けておくべきことです。歩の好手が突然ひらめいたときなど、いかにも危ないところです。

時計切れは、切れ負けルールにおいては、避けられない要素です。時間配分を工夫したいところですが、勝負どころでしっかり考えるのも、とても大切です。

この切れ負けルールは、ジュニア将棋の早指傾向と合わさると、良くない要素を帯びることもあります。ジュニアは複雑な変化やギリギリの攻防をじっくり精査するよりも、見えた手をどんどん指すことが多く、また、それを指導者側もよしとしていることが多いと思います。そこに、相手に時間を使わせることを重視する判断が加わると、どうしても攻めに偏る指し口になり、無理攻めのクセがつきやすいように思います

中級くらいまでは、それでも勝率を上げていくことができるかとおもいますが、上級から有段を目指していく上では、やはり、丁寧な受け、腰の入った攻めが、必要になります。

「3手の読み」というように、将棋は相手の手を読むことが大切です。時間が限られているからこそ、一層集中して、攻防の組み合わせを丁寧に読むよう心掛けてみてください。

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