22日に、里見香奈女流五冠の棋士編入試験第2局が行われました。
試験官の岡部怜央四段は山形県出身、地元鶴岡高専に在学しながら、奨励会の例会のたびに上京していました。三段リーグ入りとともに高専は3年次で修了、東京で兄と暮らし、23歳で棋士になりました。
戦型は里見女流五冠の先手ゴキゲン中飛車に対して、岡部四段は居飛車で超速から持久戦を志向しました。里見女流五冠がのびのびと模様を張り、大駒の動きが自由で不満無しですが、岡部四段も居飛穴に進展し、堅さが主張点です。
里見女流五冠がどこで決戦に行くのかどうかが焦点でしたが、慎重にタイミングを見計らいます。それを見て、岡部四段はやや強引に仕掛けていきました。
里見女流五冠は対応は的確で、手厚い形を築いて一時は勝ちと言われましたが、金を投入したのが大悪手。角切りから急所の桂が突き刺さり、「コビン攻め」がうるさい形になりました。王手のかからない穴熊の固さが最大限に生きる、いわゆる「堅い、攻めてる、切れない」パターンです。厳密な形勢判断としてはまだ難しいところもあるのですが、振り飛車が相当勝ちにくい将棋です。
里見女流五冠はまたも、悔いの残る敗戦となりました。
直近の成績がプロ公式戦1勝5敗、女流棋戦2勝4敗と、どう見ても不調で、さすがに編入試験に向けたプレッシャーと推察されます。
良くない流れですが、次の1局に集中し、勝つことができれば、3連勝はあり得る星です。
この次の狩山四段は、極端な受け将棋。徳田四段の抑え込みとも岡部四段の細い攻めとも違った将棋がみられるでしょう。
